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外部との接触の制限

大奥法度における「外部との接触の制限」について詳しく説明します。

大奥は将軍家の女性たちが暮らす閉鎖的な空間であり、その内部の秩序と将軍家の名誉を守るために、外部との接触が厳しく制限されていました。以下に具体的な制限内容を説明します。

1. 外部の男性との接触禁止

厳格な監視

大奥に出入りする女性たちは、外部の男性と接触することが厳しく禁止されていました。大奥には男性の出入りが原則的に許されておらず、必要がある場合でも厳重な監視のもとで行われました。

訪問者の制限

外部からの訪問者も制限され、将軍家の親族や特定の高官を除いて、大奥内に入ることは許されませんでした。

2. 通信手段の制限

手紙の検閲

大奥内の女性たちが外部と通信する際には、手紙の内容が厳しく検閲されました。将軍家の機密が漏れることを防ぐため、手紙の内容が慎重にチェックされ、不適切と判断された場合は送信が許されませんでした。

通信手段の制限

手紙以外の通信手段も限られており、外部との連絡は非常に制限されていました。

3. 外出の制限

外出の許可制

大奥に暮らす女性たちが外出する場合には、厳格な許可制が敷かれていました。特に将軍の側室や高位の女性たちの外出は非常に稀で、特別な事情がある場合のみ許可されました。

護衛の伴走

外出が許可された場合でも、護衛が伴走し、外部との不適切な接触がないように厳しく監視されました。

4. 大奥内の男性の役割

御殿医と作事奉行

大奥内で唯一、定期的に出入りが許された男性は、医師(御殿医)や建築・修繕を担当する作事奉行などの特定の職務を持つ者だけでした。彼らも厳重な監視のもとで職務を遂行し、不適切な接触がないように管理されていました。

5. 密通の厳罰

密通の厳罰

大奥内で外部の男性との密通が発覚した場合、関与した女性や協力者には厳しい罰則が科せられました。流罪や死罪など、重い処罰が課されることがありました。

これらの厳しい規制は、大奥内の秩序を保ち、将軍家の名誉と安全を守るために不可欠とされていました。また、これにより大奥は外部から隔離された特殊な世界となり、独自の文化や規範が発展していく要因ともなりました。